首相の祝辞に驚愕

アルバイトユニオンの総会などに出席して、500万円以上の利子付奨学金(ローン)を抱えて、現在の厳しい労働環境に出て行くことを余儀なくされる学生たちにとって、経済的徴兵制は全くもって他人事ではないのだということを実感している今日この頃です。

そんな中、防衛大学校卒業式での首相の祝辞を聞きました。

自衛隊員に与えられる任務は、これまで同様、危険を伴うものです。しかしすべては、国民のリスクを下げるため、その任務はまことに崇高なものであります。」

現在の首相だからこうなのか、防衛大学校はいつもこうなのかは知りません。が、自衛隊員の命を大事に思わず、「犠牲になること」を大事に思う姿勢に、驚愕しました。

現状において自衛隊員が、警察官や海上保安官、消防署員と同様の尊い仕事をしてくださっていることは否定できません。
しかし、警察学校等の卒業式で、殉職することを尊ぶような祝辞を述べるのでしょうか? 出席したことはありませんが、そんなことはしないのではないでしょうか。

どんなに気をつけていても、最悪のことは起こりえます。
それを想定した様々な待遇や対策が、警察官などに対してはなされています。覚悟をしている。

けれどそれは、警察官などの個々人の命を最大限に大事にした上での、それでも起こりうる事態への覚悟でしょう。

首相の祝辞はそういう意味には取れませんでした。
やっぱり軍隊は軍隊。
命を大事にする組織ではないのだと実感。